前回は窓の上の「霧除け」の大切さをお話ししました。今回はさらに踏み込んで、家の中で最も雨漏りのリスクが高い「サッシ周り」の雨仕舞いを解説します。
「防水テープ」と「シーリング」の限界

現代の家づくりでは、防水をシーリングやその内側にある防水テープに頼りがちです。しかし、シーリングは年月とともに必ず劣化します。そして、その「最後の砦」である防水テープも、意外と早く粘着力が弱まるなど劣化が始まります。
これらに過度に依存していると、万が一の破綻時に壁の中の木材を濡らし、家を大きく傷めることになります。私たちは、メンテナンスをこまめにできないお客様の大切な家を守るためにも、材料の性能に頼りすぎない施工を重視しています。
最も重要な「取り付ける順番」
サッシ周りの雨仕舞いで最も重要なのは、家全体を包む「透湿防水シート」と「サッシ」を、水の流れに逆らわない正しい順番で重ねることです。
このサッシとシートの物理的な「重なりの順番」が正しくなければ、防水テープの劣化などで粘着が弱まったとき、雨水は容易にシートの裏側、つまり壁内へ侵入してしまいます。家を長持ちさせ、雨漏りのリスクを最小限に抑えるための基本は、この正しい順番を守ることにあります。
「場所」への細やかな配慮

もう一つ、サッシの「取り付ける位置」への配慮が欠かせません。
ベランダの床近くや壁の「入隅(いりずみ)」といった箇所は、雨が降った際の跳ね返りや、水が集中する影響を強く受けます。特に水が集まりやすい入隅付近にサッシを配置する場合は、適切な防水処理が十分にできないこともあります。
窓の高さや左右の位置が、現場の状況に対して適切か。雨のリスクを最小限に抑える場所に配置すること。これも大切な雨仕舞いの技術です。
最後に
「防水シートがあるから大丈夫」「テープを貼ったから安心」といった、建材の性能だけを過信する言葉を鵜呑みにしてはいけません。どんな優れた材料も、いつかは必ず劣化するからです。
だからこそ私たちは、水の流れに逆らわない「正しい順番」と「適切な場所」という、理にかなった施工を大切にしています。
内田工務店では、リフォーム、自然素材の家づくり、雨漏り修理など、住まいに関するさまざまなお悩みに対応しています。
どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。
