最近の住宅街を歩いていると、あることに気づきます。それは、窓の上に小さな屋根のような「出っ張り」がある家が、極端に少なくなったということです。
この出っ張りを「霧除け(きりよけ)」や「庇(ひさし)」と呼びます。
昔の日本の家には当たり前のように付いていたこの霧除けが、なぜ現代の家から消え、それによって家はどのようなリスクを抱えているのでしょうか。
予算を合わせる中で、選択肢から外れてしまう場所

現代の家から霧除けが減った理由は、デザインのシンプル化だけではありません。
新築の際、お客様には限られた予算があります。その中で全体のバランスを整え、予算内に収めようと優先順位を考えていくうちに、この霧除けが検討リストから外れてしまうことが多くなっています。
では、霧除けがない窓を何が守っているのかといえば、それは窓枠(サッシ)の周りに充填された「シーリング(コーキング)」です。
霧除けと雨仕舞い
霧除けを設けることで、上から流れてくる雨水を窓から遠ざけ、雨水が直接サッシ周りのシーリングに当たるのを大幅に軽減します。
また、霧除けは夏の厳しい直射日光を和らげるなど実務的な利点があります。
「デザイン」と「機能」を両立させる提案

最近の住宅はデザイン性が高く、素晴らしいものが多いですね。 ですから、単に昔ながらの霧除けを付ければいいというわけではなく、その家の外観に合わせて違和感なく取り入れることも、大切な提案のひとつだと考えています。
最近ではデザインを重視したスタイリッシュな霧除けも見かけますが、ここでお伝えしたいのは、「窓の大きさに合った幅」や「雨をしのぐための適切な出幅」がいかに大事か、ということです。
私たち作り手が、見た目のバランスと雨を防ぐ機能をしっかりと考えてご提案することが、結果として大切な家を長く守るためのお手伝いになればと思っています。
今では、後付けでもデザインに優れた商品が色々と選べます。「雨仕舞い」をより確実にするために、窓まわりの「小さな屋根」の役割を、もう一度見直してみませんか。
内田工務店では、リフォーム、自然素材の家づくり、雨漏り修理など、住まいに関するさまざまなお悩みに対応しています。
どんな小さなことでもお気軽にご相談ください。
